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【サイカフェ】「水素」をもっと身近に! 未来のエネルギーを体感しよう

 東北大学第139回サイエンスカフェ「『水素』をもっと身近に! 未来のエネルギーを体感しよう」が先月28日、せんだいメディアテークにて開催された。講師は金属材料研究所の折茂慎一教授。




 水素は陽子一つと電子一つで構成される最もシンプルな元素であり、宇宙で最初に生まれた元素だ。宇宙全体のおよそ90%を占めているにも関わらず、質量が小さすぎて宇宙に出て行ってしまうため地球の大気中にはほとんど存在しない。講演では実際に窒素、酸素、二酸化炭素、そして水素のそれぞれでシャボン玉を作り、飛び方を観察することで、水素の軽さを目で見て確かめた。

 講演のテーマはエネルギー源としての水素。水素が酸素と反応し水になるときに発生する電気エネルギーを使うのが燃料電池である。講演では参加者全員で燃料電池の組み立てを実践。負極に繋いだ管から水素を吹き入れてモーターが回ると、参加者らは歓声を上げた。

 こうした燃料電池の仕組みは様々な暮らしの場面に応用されている。折茂教授は、家庭用発電・給湯機器や燃料電池自動車、水素ステーション(燃料電池自動車に水素を補給する施設)を例に挙げ、説明した。

 「さらに身近なエネルギー源として使うためには、水素の保存方法を工夫せねばならない」と折茂教授。大量の水素を吸い込んで保存でき、使うときは温めれば水素が出てくる、コンパクトで軽量な塩(錯体水素化物)を開発中だと言う。

 水素の作り方について参加者から質問が挙がると、「今はメタンガスから水素を作るのが主流だが、その過程で二酸化炭素も出てしまう。最終的には水から水素を作り出すのが理想的」と答えた。

 会場には宮城県で所有している燃料電池自動車も展示された。講演後、参加者らは車を囲んで職員から解説を受け、生成された水を排出する様子を見るなどして盛り上がった。
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